本記事では観葉植物の育て方について紹介します。植物管理の基礎中の基礎ですが観葉植物を元気に育てるためには大事な要素となる部分になります。細かいところまで紹介するので観葉植物をたくさん育てている中級者以上の方にも参考になる記事になっているかと思います。ぜひご閲覧ください。
観葉植物の育成に最重要なもの3点
まず最初に、観葉植物を育てる上で最も重要なものが3つあります。
それが水、光、風です。
理科で習った方いるかもしれないですが、この3点が植物育成の基礎になります。
それぞれ1点ずつ細かく解説していきます。
「水」 水やり頻度と正しい水のあげ方
観葉植物の育成に必要なものまず1つ目は水です。
「観葉植物は水やりをしないと枯れる」というのはみなさん共通認識だと思いますが、ここで意識していただきたいのが「水やりの頻度」と「正しい水のあげ方」です。
観葉植物は、水やり頻度が少ないと根から水分を供給できず枯れてしまいます。逆に水やり頻度が多くても今度は根が腐って枯れてしまいます。
観葉植物を元気で丈夫な株に育てるためにはその植物にとってベストな「水やり頻度」、「正しい水のあげ方」で育ててあげることが必要です。
観葉植物にとってベストな水やり頻度とは?
それでは観葉植物にとってベストな水やり頻度とはいつなのでしょうか。
答えは…土が完全に乾いてから、または土の表面が乾いてから水やりです。
もちろん観葉植物の種類にもよりますが、ほとんどの観葉植物はこの水やり頻度で問題ないです。(塊根植物や多肉植物などは水を切らして管理する場合が多い)
☆土の乾き具合確認方法
土が乾いているかわからないときは下記の方法を試してみてください。
- 手で土を触って湿り気を確認
- 竹串を土に差し込み数分置いてから引き抜く。竹串が濡れているか否かで土の乾燥を確認
慣れてくれば「目視」や「鉢を持ち上げたときの重さ」で乾いているか判断できるようになります。自分のやりやすい方法で水の乾き具合を確認してみてください。
正しい水のあげかた
次は「正しい水のあげかた」です。ここにも植物を元気に育てるポイントがあるので説明します。
ポイントは2つです。
- 水やり時の水量
- 水やりの時間帯
1.水やり時の水量
水をあげるときは大量に、土全体にまんべんなく与えましょう。水量の目安は鉢底から水が出るまでです。
大量に水を与えることによって土中の空気を入れ替えと土中にある老廃物を流すことができます。
【注】鉢皿に溜まった水は必ず捨てましょう!鉢皿に水が溜まったままだと土が乾かず根腐れの原因につながります。また、コバエが溜まった水に卵を産み付け、コバエの発生源となる可能性があります。
2.水やりの時間帯
水やりの時間帯は季節に応じて変えることをおすすめします。季節(夏、冬)により水やりNGな時間帯が存在するので下記のタイミングでの水やりは避けたほうが無難です。
夏冬の水やりNG時間帯↓
夏:日中の水やり。→鉢内の水分が高温になり根が傷む
冬:夕方から夜の水やり。→寒さで水が冷えて根が傷む
もちろん、部屋の温度が季節問わず一定なら水やりの時間帯はそこまで気にしないで問題ないです。
「光」 観葉植物に適した配置を考える
観葉植物の育成に必要なもの2つ目は光です。
光がなぜ植物に必要なのか、それは植物が光合成によって栄養を作りその栄養を使って成長しているためです。
光合成とは
光合成は聞きなれている言葉だとは思いますが改めて説明します。
光合成とは、植物が光のエネルギーを受け、水と二酸化炭素からでんぷんやブドウ糖などの栄養分を作りだすはたらきです。この際に酸素も排出されます。
・化学反応式
【6CO2(二酸化炭素)+12H2O(水)→C6H12O6(ブドウ糖)+6H2O(水)+6O2(酸素)】
光合成ができないと栄養分が作り出せず、植物の生育が鈍り株が弱ります。
株が弱ると、
- 樹形が崩れる
- 虫がつきやすくなる
- 枯れる
などの状態に陥ります。
育てる観葉植物に適した光を与えることで元気に観葉植物を育てることができます。
観葉植物に適した置き場
光が大事なことはわかりましたが、実際どの程度の光が必要なのか、
これは育てる観葉植物の種類によります。育てる植物の「耐陰性」を調べ、その植物に適した光が当たる部屋の置き場に配置しましょう。
よくある一般的な観葉植物だと「レースカーテン越しの太陽光の明かり」の当たる場所が適している場合が多いです。
観葉植物として有名なパキラ、モンステラ、エバーフレッシュ、ポトスなどは耐陰性があり光が届きづらい置き場でも育てられます(光はある程度あるほうが健康的に育ちます)。
逆に塊根植物(パキポディウムなど)、多肉植物(アガベなど)などは強めの光を好みます。この辺の植物は直射日光で育てたり、強い光を放つ育成用ライトを用いて育てる場合が多いです。
「風」 部屋の空気を動かして植物の蒸散を促そう
観葉植物の育成に必要なもの最後は風です。
風は植物の「蒸散」を促進するために必要になります。
蒸散とは、植物内に溜まっている無駄な水分を排出するはたらきです。
蒸散が適切に行えず、無駄な水分が植物内に溜まったままになると植物は新しい水分を吸い上げられなくなります。
植物の栄養補給のほとんどは根から吸い上げる水(土の中にある肥料などの栄養が溶け出している)から行っているので植物内の水を循環し続けないと栄養補給がうまく回らず生育不良になってしまいます。
そのため植物が元気に生育するためには蒸散を促す「風」が必要になります。
では実際どの程度の風速が必要なのかですが、
観葉植物の生育に適した風速は1.0〜2.0m/s程と言われています。
風速1.0〜2.0m/sと言われてもイメージしにくいと思いますが、体感ではほぼ無風になります。ほぼ無風だが空気は動いているという環境が適しているということですね。
部屋の空気を動かすくらいの意識で環境づくりをしましょう。
おすすめは部屋の角にサーキュレーターを置いて対角線上に風を送る方法です。
逆に葉が揺さぶれるような強い風が植物に当て続けるのは植物にとってストレスになるので注意が必要です。なのでエアコンやサーキュレーター、扇風機の風が直に当たる場所に植物を置くのは避けたほうが良いです。
植物管理において「風」に関してはあまり意識せずとも達成できていると思うので、よほど風通しが悪くない限りは「水」や「光」ほど敏感に管理しなくても大丈夫です。
しかし、丈夫で元気な観葉植物を目指すのであれば押さえておきたいポイントです!
まとめ
- 水やり頻度と正しい水のあげ方
- 水やりのタイミングは土が完全に乾いてから又は、土の表面が乾いてから
- 水をあげるときは土全体が濡れるように大量に鉢内にまんべんなく
- 光の強さ
- 育てる観葉植物の適切な日当たりを調べ、その植物に適した置き場を決める。
- 風
- 部屋の空気を動かす。
- 風強すぎはNG
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